日本の、地球近傍小惑星監視観測「新体制」について~1:概要~
地球近傍小惑星の監視ですが、
やらないといけないのは、
大きく分けて、
1、地球軌道よりも外側から近づく地球近傍小惑星の探索・監視
2、地球軌道よりも内側から近づく地球近傍小惑星の探索・監視
3、上記の地球近傍小惑星の構造や組成、自転運動の決定
(地球に衝突する小惑星がどんな性質をもっているのか決める)
です。
これまで美星スペースガードセンターで行われてきたのは主に1です。
が、残念ながらアメリカのチームに大負けしてます。
しかも彼らは、既により大きな望遠鏡をつくる計画や
たくさん並べる計画をもっており、
もはやこの役割は彼らに譲った方が良いでしょう。
一方、2と3はほとんど未開拓な分野です。
例えば、2はやっと最近、それなりの衛星の打ち上げがあったばかりで、
全くの未開拓な分野です。
3は経度が異なる地域に複数台の望遠鏡が必要なのですが、
残念ながらまだ十分とはいえない状況です。
特に、アジア~アフリカに望遠鏡がありません。
すなわち、日本は
”今、美星スペースガードセンターでやっているような観測は廃止”して、
「地球軌道よりも内側から近づく地球近傍小惑星の探索・監視」
「地球近傍小惑星の構造や組成、自転運動の決定」
に集中すべきだということです。