クラウドソーシングが天文業界で流行ると、簡単な仕事や現場に行く仕事は格安に!ポスドク問題解決?
つつあります。例えば、ランサーズ [Lancers] やクラウドワークス
です。しかし、天文業界ではほとんど浸透してません。
もっ・た・い・な・い。
では、もし天文業界でクラウドソーシングが普及したら
どうなるでしょうか。
日曜大工仕事が安価になり、観測機器が増加
日曜大工的な仕事とは、ちょっとした小物(箱など)を工作するなど
それほど高い技術を必要としない仕事を指します。
高い技術は必要ないですが、企業に発注すると、
そこそこ高い技術料をとられます。
出来栄えはすばらしいですが、どんなに安くても5万円はとられます。
リッチな研究者ならそれくらい簡単に出すでしょうが、
私のようなビンボーな研究者だと
鼻から牛乳です。
では、Lancersなどで発注すると、どうなるでしょうか?
高い技術はいらないので、手を挙げる人は
それなりにいらっしゃると思います。
すると、競争が発生し、価格はおのずと下がります。
Lancersだと1/5以下になると考えられています。
もちろん、小物づくりだけで観測機器が完成するわけではないですが、
1台の観測機器を作るのにかかる費用はが今よりも安価になります。
現場に行かねばならない仕事は現場近くに住む人が受注!
天文の観測では、観測機器のトラブルがあるのが普通です。
現場にいる人が対処しますが、何でも解決できるわけではありません。
こんなときは、わかりそうな人にきてもらうしかないです。
トラブル対処は現場に行かないとわからないことが多いですので、
わかる(と思われる)方に出張してもらわねばなりません。
ここで発生するのが旅費。これがバカになりません。
例えば東京の企業様に美星まで1泊2日の日程で、2人来て頂くとすると、
交通費+宿泊費だけでも8〜10万円かかります。
しかも1回目は、たいがい調査しただけで終わります。
直して頂くには、少なくとももう一度出張してもらわないといけません。
それで直らなければ何度か出張して頂く・・。
つまり、20万円以上かかります。
では、もし、岡山県内にトラブル対処できる(と思われる)方が
いらっしゃったらどうでしょうか?
交通費だけですので、2000円。
安いです。ジャンジャン来て頂きましょう。
こうなると、観測機器も速く直り、かつ
観測もすぐに再スタートできます。
例として、機器トラブルをあげましたが、
それ以外にもこれまで現場に行かないと、
いけなかった仕事はこれと同じ現象が起こるでしょう。
地方のポスドクや学生など参入!ポスドク問題解決?
今までの仕事受注先は
企業様
でしたが、クラウドソーシング導入後、請け負うのは誰でしょうか。
・高度な技術をもつポスドク
・天文関連の技術を学びたい学生
・工作技術をもつ、天文以外がご専門の方
・天文台の近くに住む人
・企業
です。
地方に住むポスドクや学生は、都会に住む人に比べて
非常勤ポストが少な、研究会に行くのに時間とお金がかかる、
議論する人がいないなど、非常にやや不利なことばかりでした。
でも、今度は多少有利になるでしょう。
ポスドク問題も多少解決されると期待。
天文業界でもクラウドソーシングで仕事依頼を流行させましょう!!